Note to self

思ったこととか、考えたこととか。

プロフェッショナル

わたしは、どちらかというと完璧主義者だったと思う。

 

昔から中途半端なことがきらいだった。

やるならやる、やらないならやらない。

白黒つける。つけない理由がわからない。

 

 

それは、不完全である自分を真っ向から否定していた行為だったと思う。

 

 

人は、矛盾して生きている。

本音と建前。

こころとからだ。

言葉と行動。

すべて一致している人が、まず、いない。

 

わたしもそうだ。

 

 

 

 

理想と現実。

 

完璧主義者は'理想が高すぎる'とよく言われる。

そんなことないよと今までは返していたけど、最近はこう思う。

 

 

理想が高いんじゃない。

ただ、厳しい現実を受け止め切れないんだ、と。

 

 

理想、夢、希望。

高い方がいいに決まってる。

 

現実、うつつ、絶望。

リアルは、このくり返しだ。

 

 

特に、恋愛や仕事。

 

わたしは看護師だ。国家資格を持っている。専門職であり、それはプロフェッショナルであるということだ。

 

 

プロフェッショナルとは何か。

マチュアではない。

素人ではない。

その道のひとであるということ。

 

 

仕事をしていると自分の、ほんとうの実力を試される機会が多々ある。

 

患者の状態が急変したとき、意識を失ったとき、心肺が停止したとき。

家族の気が動転したとき、怒りをぶつけてきたとき、泣き崩れたとき。

医師が焦っているとき、悔やんでいるとき、諦めたとき。

 

すべてが突然で、それは暗く、重く、わたしに乗りかかってくる。

 

 

看護師である前に、人だ。

プロである前に、わたしも人間だ。

 

 

一瞬だけ、手が震える。

一瞬だけ、声が出ない。

一瞬だけ、変な汗が出る。

 

 

そして、そこから急激に脳からアドレナリンが出ていることを体感する。

 

 

練習でできないことが本番でできるはずがない。できたとしても、それはきっと、ほんとうの実力ではない。運がよかった、ただそれだけ。

 

 

プロフェッショナルであり続けるには、完璧主義者ではいられない。

常に100%の力を出してしまうと、なにかあったときにパンクしてしまうからだ。

自分の実力の最大値が100なら、それを普段から人に見せてはいけない。

 

 

人は欲深い。

良いものを知るともっと、もっとと欲しがる。

その中には、物や環境だけでなく人も含まれる。

 

 

普段の仕事は7割でいい。

7割できれば、人は評価してくれる。

あとの3割はなにかが起こったときの余力として残しておかなければならない。

 

 

'完璧にこなさなければならない'という考えを今すぐ捨てるべきだ。

 

 

プロフェッショナルとは、7割の出来の仕事をずっと維持し続けられる人だと思う。そして、イレギュラーなことが起きたときやここぞという場面で、真の実力を発揮できる人がプロだと私は思う。

 

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