Note to self
人はかんたんに死んでしまうから。今度なんて約束しないで。いま、好きだと、愛していると伝えて。'またね'と別れたその日が最期になってしまうこともあるから。
愛してるなんて一度も言われたことなかったけど、十七年間たしかに愛されていたこととか。そんな無償の愛を受けることがもうできないこととか。
十年経った。長かった。短かった。
せめて、生きていてほしかった。あと少しだけ、成長したわたしの姿を見ていてほしかった。あのとき、願いを叶えてあげたかった。
ぜんぶ、ぜんぶ許して、叱って、そして話を聞いて。
たいせつな人を失うことがこんなにもつらいなら、これから死ぬまでこんなことをくり返すなら。
たまに忘れてしまう、いのちは有限だということ。時間は平等だということ。
きっとこのこころのすきまが、寂しさが、孤独が、埋まることはきっとなくて。そんなことはわかっていて、それでも。それでもあなたの顔が、手が、声が恋しい。
もう二度と会えない。
いま周りにいる人を大切にして。そして、自分を大切にして。自信を持って。弱さを受け入れる強さを、好きと言える勇気を、嫌いなものへの寛大さを。真面目に生きて、謙虚であれ。厳しくても、つらくても、正しい方向へ向いて。